本日はコードバンシューズを染め直ししましたのでご紹介します。
オールデン #9901
ブランドを代表する外羽根プレーントゥの逸品です。
オールデンの外羽根プレーントゥは#990がバーガンディ、#9901がブラックの二種類あります。
アッパーの素材はホーウィン社の誇る最高品質のブラックコードバンです。
ホーウィン社とは世界で数少ないコードバンタンナーの一つです。
その歴史を振り返ると、1960年代後半から70年代前半にかけてコードバンの需要が低下し経営のピンチに陥りました。
多くのコードバンタンナーが廃業を余儀なくされる中、同社の品質を高く評価していたオールデンが約2年分の在庫を買い取ることで救済したという経緯があります。
それが今日まで続く蜜月関係の始まりです。
現在でもオールデンは優先的にホーウィン社のコードバンを供給され続けています。
プレーントゥの#9901は希少なコードバンの一枚革を贅沢に使用しています。
それが許される両者の関係性の証とも言える一足です。
コードバンは農耕馬の臀部からわずかに採れる素材です。
その削り取った形がシェル、貝殻のように見えることから、シェルコードバンと呼ばれます。
ホーウィン社のコードバンは昔ながらの植物性タンニンにより鞣されており、革の質感を損なわないナチュラルな仕上げが特徴です。
長時間かけてオイルを染み込ませることで弾力性と柔軟性を兼ね備えた、しなやかで味わいのある質感を生み出します。
オイルをたっぷり含んだコードバンは革繊維が立たず、すべすべとした手触りで使い込むほどにエイジングが楽しめるのが魅力があります。
今回の#9901は使用による色落ちが気になるとのことで染め直しをしました。
黒色が落ちて全体的に薄っすらと茶色っぽく見えている状態です。
他店に相談したところ、コードバンは染めるとツヤが無くなってしまうと断れ、
実績のある当店にご相談、ご依頼いただきました。





コードバンの染めは一般的な牛革カーフの場合とアプローチが異なります。
革の状態を整えてから、黒色に染めていきます。
染色後に油分補給、補色、ツヤ出しなどをして仕上げます。
革靴、ブーツの染め替え、染め直しにつきましては下記のページに内容、事例、金額などを掲載しております。
是非、チェックしてみてください。
【革靴・ブーツ 染め替え、染め直し】




いかがでしょうか?
コードバンを染めたことでツヤが無くなるということはありません。
しっかりと仕上げ直しすることでブラックコードバン独特の重厚感のあるツヤが復活します。
コードバンはその美しさ、希少性から革の王様とも呼ばれます。
農業や林業の機械化が進み、農耕馬の数自体が少なくなっていますのでその希少価値はますます高まっています。
今後も生産量が増えることは考えづらく、モノによっては入手困難になってくることが予想されます。
これからも長くご愛用ください。
コードバン 染め直し
税込み ¥16,500
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