グラサージュ(鏡面磨き/ハイシャイン)
当店の看板メニュー、グラサージュを図解で分かりやすく解説いたします。
いつもの靴磨きとは一味違う、このツヤはクセになる。
革の上にワックスを重ねていき、文字通り鏡面のようなツヤを生み出すテクニック、磨き方。
その原理、効果、注意点などをご案内します。
ご自分でチャレンジする際のワンポイントアドバイスも。
事例についてはブログ【鏡面磨き/ハイシャイン】に掲載しています。
是非、チェックしてみてください。
通常の状態
革表面には目に見えないレベルの細かな凹凸があります。
太陽の光が当たった時、その凹凸で乱反射しているのが通常です。




鏡面磨き/ハイシャイン
その凹凸をワックスで埋めて、一枚の面を作り光の反射を一方向に集約することで文字通り、鏡面のような輝きを生み出します。
これが鏡面磨き、ハイシャインの原理です。




鏡面磨き/ハイシャインの3つの効果
・光沢効果
透明感のある光沢、ツヤをお楽しみください。
ワンランク上の輝きは一度味わったらクセになる人続出です。
・防水効果
油性ワックスで磨き上げることで防水効果を与えます。
少々の雨であれば、革の上を流れるように弾き、シミを防ぎます。
・キズ防止効果
ワックスでコーティングされることで当たったり、引っかけたりした時、靴本体へのキズを防止します。
キズついたり、取れてしまった鏡面はまた磨くことで再生可能です。
鏡面磨き/ハイシャインの注意点
鏡面磨き、ハイシャインは靴のつま先、かかとなどを重点的に磨いていく手法です。
靴のつま先、かかとには固い芯が入っています。
芯が入って、シワが入らない箇所にワックスを重ねていきツヤを出します。
靴を履いていて屈折を繰り返す場所、履きジワの入る箇所にワックスを重ねてしまうとワックスそのものがひび割れてきてしまいます。
鏡面にするのはあくまでもシワの入らない、つま先、かかとが中心です。
先端からアッパーにかけて、光のグラデーションをお楽しみください。
また、靴によっては鏡面磨き、ハイシャインに適さない靴もあります。
例えば、スリッポンタイプなどつま先に芯の入っていない靴はワックスのひび割れが起きる可能性がありますので鏡面磨きには不向きです。
鏡面磨き/ハイシャインのワンポイントアドバイス
鏡面磨き、ハイシャインでは革の上にワックスを重ねていきます。
ワックスが新品で柔らかい場合、革の上で滑ってしまって定着しにくい場合があります。
そんな時はあえてフタを開けたまま一週間~10日放置してください。
丸が小さくなったり、ひびが入ってきます。
溶剤が抜けてワックスが固まってきた状態です。
指で触った時にしっとりとしているくらいが使い頃です。
少し固まったワックスの方が革の上に重ねやすくなります。
靴磨き業界でドライワックスと言われるこの手法。
ご自身でチャレンジ!という方、参考にしてみてください。



